新刊書をお読み頂いた複数の方から、様々な営業に関する相談をお受けしております。
残念ながら、年内の相談室の枠は埋まってしまいました。
どちらかと言えば、売上が低迷してどうしようもない、という相談ではなく、今後の将来を見据えて、ムダを省き、生産性を上げ、営業としての付加価値を向上させたいと言った、前向きな姿勢の経営者からの相談が多いです。
今も大事だが、将来のビジョン実現のためにその為の営業ムダとり、であり、生産性向上が必要なのです。コロナの影響が過ぎ去るまで「じっと我慢の子で待ち続ける」と考えていては、負け戦をしているようなものです。
逆に、コロナ禍だから、できる改善や改革もあるのです。
販売方法を変えたり、対象顧客を絞るときも、顧客に「コロナ禍なので仕方なくWEB購入に切り替えて欲しい」と言えるのは、来年前半まででしょう。
今なら、社内・社外とも改革のメスが入れやすいと考えてください。
さて、前回の続きです。
成功シナリオを売り手が描く!
例えば、機械メーカーの営業マンが顧客の成功シナリオを描こうとするとき、まずイメージすべきは、顧客が「成功」と認めるGOALは何か?これをイメージすることです。
生産性が30%アップする
投資対効果が従来より10%アップする
工場内の人員が1名削減できる
これらに対して現状がどうなのか?
そして、GOALと現状とのGAPを埋めるには何をすべきか?
これらをシナリオをして組み立てるのです。
G:顧客のゴール(あるべき姿)を描く
R:現状はどうなっているのか?
R:社内外で活かせるリソースは無いか?
O:GAPを埋めるために何をすべきか?
W:意思決定するには何が必要か?
コーチングで私が頻繁に利用する「GROWモデル」で成功シナリオを考えるとスムーズです。
そして、これらを文書にして、提案書や動画、メールにしたためるのです。こんな提案をしようと思うと、当然ですが、顧客のことを「知る」ことが必要です。
販売する商品やサービスの単価が高いほど、顧客の成功シナリオを描くことが販売成功への早道なのです。
次回は、成功シナリオ実現のための「あなたの役割」について考察していきます。