突然ですが、
「ほかの会社で高給でより高い地位につける人が20番目の社員として君の会社を選ぶ理由はなんだろうか?」
と質問されたら、どう回答しますか?
「他社よりストックオプションの価値が高くなる」
「優秀な人たちと仕事ができる」
「差し迫った社会問題の解決に役立つことができる」
と、答えた方。
申し訳ないが、イマイチです。
株式価値、優秀な仲間、差し迫った問題解決、何も悪くはない。
が、ほかの会社でも同じことが言えるので、君の会社が特別ということにはならない。
他社と変わらない一般的な売り文句では、君の会社を選んではもらえない。
いい答えは「君の会社に固有のもの」だ。
いい答えは大まかに二つに分類される。
ひとつは君の「会社の使命」、もうひとつは「チーム」について。
君の使命に説得力があれば人材は惹きつけられる。その使命の漠然とした重要性ではなく、
ほかの会社ができない大切なことを君の会社がなぜできるか?を説明しなければならない。
それこそが君の会社だけが持つ固有の重要性だ。
とはいえ、偉大な使命だけでは充分じゃない。
仕事のできる候補者なら、こう考えるはずだ。
「ここにいる人たちと一緒に働きたいだろうか?」
そこで、君の会社が候補者と個人的に相性がいいことを説明できなければならない。
説得できなければならない。
説得できなければ、おそらく相性が悪かったということだろう。
何よりも待遇競争をしてはいけない。
健康保険のような基本をカバーしたら、あとは他社にできないことを約束すべきだ。
それは、素晴らしい仲間と独自の問題に取り組める、替えのきかない仕事のチャンスだ。
使命とチームについての正しい答えがあれば、成長企業になることは間違いない。
ZERO to ONE by Peter Thiel
過日、私が人材確保に苦しんでいる企業経営者にレクチャーした内容だ。
ある書籍からの引用であるが、的を得ている。
これからの時代は小さいけど、小規模だけど、
高い生産性や付加価値を生み出す企業が尊敬される時代
になると思う。
そのための重要な考え方であり、具体的な方策であろう。
人材確保も人材育成も今日明日では間に合わない。
今からでも遅くない、使命とチームについて考えて取り組んでみてください。